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これまでに寄せられた質問と回答。
制作のヒントがここにあります。
鍵盤が弾けない状態でエレピっぽい伴奏を作る用途なら、EZkeys 2は評判が良さそうです。打ち込みだけだと出しづらい、弾き方のニュアンスを作りやすいみたいです。
ただ、エレピ目的で満足度を上げたい場合は、本体だけで完結せず、Rhodes系の拡張(Soul Roads EKXなど)も視野に入れると選択肢が広がると思います。同社のSuperior Drummer3もそうですが、拡張パックに依存しやすいタイプの音源です。
買う前に、収録フレーズ(演奏パターン)が自分のジャンルに合うかだけ確認してみると、失敗しにくいと思います。なお、私自身は購入前提で深く追ってはいないのですが、未経験者の伴奏作り用途では好評という印象があります。
またお気軽にご質問ください。
率直に言うと、1タム1フロアのセットでは大きく回すフィルを無理に再現するより、この構成で組みやすい形に発想を寄せるほうが自然かなと思います。UKロック系のようにスネア中心で細かくつないでいく方向が生きやすく、ハイハットを絡めた小技も扱いやすい感じがあります。
具体的にはスネアとタムを交互に置きながらキックで動きを補ったり、最後の1拍だけタムに落として変化を作る方法も良いかもしれません。少ないタムでも見せ方を工夫すれば十分に幅は広がると思います。
またお気軽にご質問ください。
まず頭に浮かんだのは、静かなBGMらしさを出したい場合はコードを大きく動かさず、ペースを抑える形が向いているかなと思います。ベース音を固定するペダルトーンを使うと、曲が進みすぎず落ち着いた雰囲気になりやすい気がします。
これはポリコードの考え方で、例えばベースをEのままにしてEmやAmを重ねると控えめな変化になります。Emを土台にしつつAm/Eのような形を短く挟むと、留まりながら少し動く感じが作れると思います。まずは近い構成音を持つコードから試すと進めやすいと思います。
またお気軽にご質問ください。
ボカロPとしてどのくらいの制作ペースや戦略を立てれば、現実的にその目標へ近づけるでしょうか?
まず頭に浮かんだのは、無理のない範囲で少しずつ制作ペースを広げていく形が続けやすいという点かなと思います。
最初は3か月に1曲を目安に公開までの流れに慣れて、余裕が出てきたら2か月に1曲へ進めると積み上げやすい気がします。流行の音作りを軽く取り入れつつ、得意分野の少し外側に触れると作風にも広がりが出ると思います。
継続と微調整が副収益へ向かう道のりを支えてくれると思いますので、またお気軽にご質問ください。
せっかく転調がうまくいっても、その後元の調に戻すときに不自然になることが多いです。(1サビで転調して2Aで戻るなど)
同じ転調をしている既存曲などを参考にしたり、共通する音階をペダルトーンにしたりしても、自分の曲に当てはめるとメロディラインなどとの辻褄が合わなかったりして、結局は
転調前と後のVsus4 Vを無理やり繋げたりしています。
伊勢先生が転調から元の調に戻す際の考え方などがあれば教授いただきたいです。
これ、いくつか考え方があって、まず「2A頭が段差っぽくなる」のは悪くない場合が多いです。2Aは1番で聴かせたものを、もう一度出す場面です。構成上は必要でも、聴き手は新鮮味が薄いので、意図的な違和感がフックになることがあります。
Vsus4→Vで戻すのは、教科書的には大正解です。ただ、そこまで丁寧に転調を説明するのが、曲として良いかは毎回考えどころです。
不自然さが「違和感」なのか「魅力」なのかを先に判断して、完全な違和感になりそうなら、Vsus4→Vで繋ぐのは全く否定されないと思います。
またお気軽にご質問ください。
ボーカルが少し細く聞こえる部分があり、厚みやまとまりをどう出すべきか悩んでいます。
ダブリング・ハモリ無し・3度ハモリ・オクターブと3度の組み合わせなど、いくつかの案を試しているのですが、どの方向性が自然に仕上がりやすいのか判断がつきません。
歌全体をうまく聴かせたい場合、一般的にはどの方法が相性が良いのでしょうか?
まず頭に浮かんだのは、ボーカルの細さや不安定さが気になるときはダブリングを中心に組む形が扱いやすいという点かなと思います。
厚みが出ることで音程の揺れが前に出にくくなり、全体も落ち着きやすい気がします。反対にハモリ無しは歌そのものの強さが必要で、不安定さが見えやすいことがあります。3度ハモリは主旋律を穏やかに支えながら広がりを作れると思います。
まずはダブリングを土台にしつつ、必要に応じて重ねる形が取り組みやすいと思います。またお気軽にご質問ください。
特にギターに対して難しさを感じており、シンプルなバンド編成でも、モコモコ感が出てしまいます。
歪ませすぎない、ハイポジション目で弾く、音量を小さめに入れる、コンプで余韻を薄める、などは意識しています。
また、ストリングス、ピアノ、ブラスなど、本格的に音が増えると、どれも広い音域を持つ楽器ですから、
アレンジの段階で、すでに、被ってしまうことが多いです。
まず押さえたいのは、モコモコの正体が「250〜400Hzに音が集まりすぎる」ことかなと思います。楽器が増えるほど、楽譜上は同じ音域が重なるのが自然です。なので、重なり自体をゼロにするより、物理的に整理する発想が収まりやすいと思います。
最初にパン(左右の位置)を見直してみてください。中央に集まりすぎると濁りやすいです。次に音量です。小さい音は大きい音に隠れます。これをマスキング(聞こえにくくなる現象)と呼びます。
最後にEQ(帯域の調整)とコンプ(音量をならす効果)です。各楽器で250〜400Hzを必要量だけ整理できているか、順番にチェックすると試しやすいと思います。
またお気軽にご質問ください。
まず頭に浮かんだのは、この曲は本来かなり離れたキーへ移っているのに、それをほとんど感じさせない作りになっているという点かなと思います。サビ前のB7→Cは、Eでは♭VI、GではⅣとして振る舞うため、弱い着地を利用しながら自然にGへ寄せていく感じがあります。この部分の考え方を取り入れると、あなたの曲でも“ぬるり”とした転調が作りやすいと思います。
実際に採用するときは、サビ前に「Ⅴ→♭VI」のような強く解決しない進行を置き、そのまま流れを切らずに転調先に入る形が使いやすいです。戻すときはF→B7のように両方のキーに接続しやすい曖昧なコードを挟むと自然につながります。
メロディーも調を決めつける音を避けると転調感が薄まります。和声・アレンジ・旋律を少しずつ曖昧にすることで、Hello, Again のような滑らかな転調に近づくと思います。またお気軽にご質問ください。
毎回、何か設定をやり直さないといけないのでしょうか? Cubaseのどの画面をチェックすればいいのか教えてほしいです。
それと、MIDIキーボードとサイレントグランドピアノも状況に合わせて差し替えたいと思っているのですが、こちらも同じように気をつけた方がいいのでしょうか? 間違った抜き差しで機材を壊してしまわないか不安なので、安全な繋ぎかえのやり方が知りたいです。
率直に言うと、原因はCubaseを起動したまま機材を抜き差ししていることです。Cubaseは起動した瞬間にどの機器から音を出すか決めるので、抜き差しはCubaseを終了してから行うのが安全です。
オーディオインターフェースを替えたあとは、Cubase起動後に「スタジオ → スタジオ設定 → VSTオーディオシステム」でASIOドライバーをUR22CかApolloに合わせます。続いて「スタジオ → オーディオコネクション」の出力タブで、「未接続」ではなく使いたい機器のステレオアウトを選び直してください。
MIDIキーボードやサイレントグランドピアノは鍵盤の情報だけを送る機材なので、Macにつなげば自動認識されます。Cubaseを閉じてから抜き差しすることと、トラックのMIDI入力を「すべてのMIDI入力」にしておくこと、この2つを意識してもらえれば十分です。またお気軽にご質問ください。
https://www.youtube.com/watch?v=t1cC3pdFODA&list=RDt1cC3pdFODA&start_radio=1
まず頭に浮かんだのは、GM7とBm7の中で「2度のぶつかり」をどこに置くかが雰囲気づくりの軸になるという点かなと思います。6thや9th(長6度や長9度の音)を足すと不安定さが生まれやすく、イントロ特有の“揺れた空気”を作りやすい感じがあります。とくに9thはルートのすぐ上の音程なので、和音の中で自然に緊張が生まれます。
具体的には、GM7にA(9th)やE(6th)を重ねてA–B–Dのように2度を含む形にすると雰囲気が出ます。Bm7はA/Bとして扱うと構成音を省いた曖昧な響きになり、B7sus4にも寄る独特の色が作りやすいと思います。右手もA–C#–EやC#–D–Aのように2度を含む配置が合いやすいです。
左手でG→Bと進めながら右手の形を組み合わせるだけでも十分近づきます。ペダルは軽めに使うと濁りすぎず馴染みます。またお気軽にご質問ください。
率直に言うと、J-Popのオケ用途ならテイラー系が扱いやすいかなと思います。中低域が暴れにくくて、明るさが出やすいので、ミックスで埋もれにくい気がします。
特に250〜400Hzあたりがモコモコしにくいので、ピアノやストリングスと重ねても収まりやすいと思います。逆に弾き語り寄りの太さを求めるなら、マーチンとか別の選択肢も広がると思います。
ギブソン系は実機の魅力が強い反面、音源だと印象が変わることがあるのが難しいところです。まずはテイラー系を軸に、各社ギター音源のデモ曲を聴いてみると好みのものが見つかるかなと思いました。
またお気軽にご質問ください。
【気になったポイント】明るい・爽やか、ストリングス、4つ打ち、キラキラ系
【疑問】こちらの曲のストリングスはどの音源が一番近そうでしょうか?
手元にはspitfireのchamber stringsがあるのですが、それをそのまま使うと少し遠いような気がするので、こういう立ち上がりが速くてくっきりしたストリングスの音を出す音作りのコツや、オススメの音源などあれば教えてください。
SpitfireのChamber Stringsなら、まずは「Legato Fast」を試すのが良いかなと思います。おそらく一番アタックが速いパッチで、以前著名な作家さんが「立ち上がりが早い」と言われていたレビューも、このプリセットのことを指している可能性があります。
また、お試しいただいてなかったら...なのですが、マイクポジションはCloseのみで使うと音が近くなるのでおすすめです。
一方で、私はどちらかというとLASS派です。Chamber Stringsが好きな方からすると、少し演奏が荒く感じるかもしれませんが、アタック感で悩むことはかなり減る印象です。話題だからとChamber StringsやTokyo Scoring Stringsも買いましたが、結局いつもLASSに戻ってしまいます。
手前味噌で恐縮ですが、私が編曲を担当した水樹奈々さんの「ALONE ARROWS」 https://open.spotify.com/intl-ja/track/2l2pslr1kYM0lS5dkHRNk8?si=7afaaee7ffb24457 のようなアグレッシブなストリングスは、LASSだから成せた部分が大きいと思っています。LASSはレガートを入れる/入れないで、ボウイング(弓の動き)の表情やアタック感をコントロールしやすいので、リリースから時間が経っていても「思ったように鳴らせる音源」として今も使い続けています。
ご参考になれば幸いです。
まず押さえたいのは、位相は波のタイミング差です。左右や重ねた音のズレで、同じ帯域が打ち消し合うことがあります。
その結果、広がりが不自然になったり、急にこもったり、逆に薄く感じたりします。モノ(左右を1つにまとめた音)にした時に痩せるのも典型です。
ただ正直、DTMでは極端な加工やマルチマイク録音でなければ、音楽的に深刻になりにくいと思います。作編曲の視点だと、耳で違和感が出た時だけ確認で十分な気がします。なので初心者の方には、積極的に推しにくいトピックでもあります。
レコーディングエンジニアを目指す方でない前提なら、マルチマイク録音では位相反転が起きることがある、とだけ知っていれば良いと思います。
またお気軽にご質問ください。
コードの連結が、異様に不自然に感じたり、メロディも同様です。
また、逆も然りで、不自然な連結や、メロディが、自然に聞こえたりなど、錯覚のような現象が起きて、混乱してしまいます。
何か対策はありますか。
少し整理して考えると、ずっと同じ素材を聴き続けて、耳と判断が疲れている状態かなと思います。錯覚というより「聴き慣れ」の副作用に近い気がします。
まずは10〜20分、意図的に離れるのが試しやすいと思います。散歩や飲み物でも良いですし、私は行き詰まると意味もなく風呂に入ると突破口が見えることがあります。時間が許せば一晩寝るのも効きます。
戻ったら、小音量で一度だけ通して聴いて、気になる小節をメモしてタスクリスト化して潰していく。正直キリがないのが音楽制作ですけど、これで混乱が収まりやすいと思います。
またお気軽にご質問ください。
D7とF#dim7、それぞれ使えるスケールが違うんですか?
率直に言うと、D7とF♯dim7を別々のスケールで考える必要はなく、1つにまとめる形が扱いやすいと思います。F♯dim7はD7の♭9を含む代理和音として働くため、流れを分けないほうが自然に聞こえる気がします。
実践ではDオルタードスケール(CメロディックマイナーをDから読む形)が取り入れやすく、♭9や♯9、♭13も無理なく使えます。落ち着いた雰囲気を狙うならDハーモニックマイナーP5ビロウも合うと思います。どちらも2つの和音にそのまま当てはめられるので安心です。
またお気軽にご質問ください。
C、Am、といったキーでできるだけ黒鍵を使わず白鍵で曲を作り後で移調するのはありでしょうか?
その進め方でも大丈夫だと思います。白鍵中心で作って、あとで移調するやり方は実際にあります。
音大時代の同級生も、出会った頃はいつもKey:Cで作っていました。その後もプロとして活動していて、やり方自体は問題ないと思いますね。
なお、音感には固定ド(ド=Cで感じる)と移動ド(ド=主音で感じる)の違いがあります。移動ド寄りの方は、C基準で入力してからトランスポーズ(移調)で動かす方が作りやすいことが多い気がします。
ただ、C/Amはギターやベース、男女ボーカルに合わないこともあります。なので、移調後はメロディーの最高音と最低音、ベースの低さを確認すると収まりやすいと思います。
またお気軽にご質問ください。
一番可能性が高いのは、ステレオトラックにギターを録ってしまい、片側にしか音が入っていない状態です。ギターは本来モノラルなので、入力設定によってはLだけに録音されることがあります。
この場合、パンをLに振ると鳴りますが、Rに振るとL成分が消えるため無音になります。右へ移動したのではなく、最初から右側に音が入っていないという感じです。
まずは該当トラックの波形をご確認ください。ステレオ波形が上下2段で、片側だけ波形があれば当たりです。対処はモノ化(左右をまとめる変換)か、モノトラックでの録り直しが試しやすいと思います。
またお気軽にご質問ください。
ある程度勉強し、導出の過程、理屈などがわかってきましたが、
①コードトーンの半音上はアヴォイドで、それ以外はテンションとして使用可能。
②モーダルインターチェンジなどの、借用元となるスケール。
が、わかっていれば、いらないのではと思いました。
もし、作曲上必要なのであれば、スケール練習を繰り返し、定着させる必要があるのでしょうか。
率直に言うと、コードスケール理論は「このコードの上で使える音の候補を、早く決めるための理論」と捉えるのが近いと思います。コードトーンとテンションの整理ができているなら、作曲では必須とまでは言いにくいです。
正直なところ、巷のポップスを作る範囲なら、転調の方向を追えるだけでも成立しやすいと思います。むしろ混乱しやすい理論なので、積極的に推したい内容ではない、という感じがあります。
練習も「スケール暗記」より、今どのキーに寄っているかをコードワークから掴む方が先に来るかもしれません。そこでメジャースケールと、マイナースケール3種を選べるようにして、必要な場面だけテンションを足すと広がりやすいと思います。アドリブや濃い借用を狙う時に、コードスケールが助けになることがあります。
またお気軽にご質問ください。
ドラムをひとつのグループにまとめて軽くコンプレッサーをかけると、各パーツの動きがそろい、全体にまとまりが出ます。
Cubaseでは Vintage Comp がおすすめで、Input10時・Output2時を目安にし、Inputでゲインリダクションを反応させます。Ratioは2:1、Attack5ms、ReleaseはAuto。ゲインリダクションは−3dB前後にすると自然です。
これだけでドラム全体が太く整理され、後のミックスが進めやすくなります。
アニソンでよく出てくるおすすめのコードってありますか?
アニソンでも使われるイメージがあり、少し派手になったり不思議な雰囲気が出るコードとして知られているのが、ブラックアダーコードです。曲の終わりやキメで「えっ?」と思わせる強い違和感とインパクトを出せる特殊な響きです。
実践では「ベース音+その全音上のオーギュメント(三和音の5度を半音上げたコード)」と覚えるのが分かりやすいです。例えばベースがCなら、右手にDaug(レ・ファ♯・ラ♯)を重ねて Daug/C とします。
全音音階的な浮遊感と濁った緊張が同時に生まれるのが特徴で、曲をわざと不安定に終わらせたい場面や、ブレイクの一撃として使うと効果的です。まずは好きなキーで鳴らして、この独特の響きを試してみてください。