みんなのQ&A
これまでに寄せられた質問と回答。
制作のヒントがここにあります。
先生が読んだもののなかで、ポップスの編曲に役に立ってると感じる書籍はありますか?
個人的に、ポップス編曲に直結する名著は意外と少ないと思っています。なぜならば、流行の変化が早く、早ければ3年、遅くても5年でアレンジが変わるからです。なので、「流行曲のアレンジを学ぶ」というのが目的の場合は、直近の「時代の象徴」になった曲(直近ではパンデミック期に流行した楽曲)を耳コピして学ぶのが一番効率的かなと思います。
ただし、本が不要という話ではありません。学生時代に「ナベサダのジャズスタディ」を使った授業があり、当時二十歳前後の若者だった私は「なぜトライアドが6th!?」と違和感を感じながらビッグバンド課題をやりましたが、その後アニメ「アイカツ!」のアレンジ( https://youtu.be/mxL09TpxOhc?si=3q4dgtqxc0btK4Yq )で役立った場面がありました。同世代トッププレーヤーによるブラスレコーディング作品になりましたし、良いアレンジだったとお褒めの言葉をいただいたものですから、勉強しておいて良かったと心から思ったものです。
結局本を選ぶ時は、その本がいつ書かれたか、何の音楽を前提にしているかを先に確認すると良いかもしれません。ご自身がやりたいポップスと距離が近いほどきっと役に立つと思います。
またお気軽にご質問ください。
私は「音の通り道の各所で、適正な音量にそろえる作業」と理解しています。
目的はクリップ回避だけでなく、プラグインが想定通りに動作し、後段のリミッター等やフェーダーで無理に上げ下げしない状態を作って音質の良い状態を作ること。特に、奥行きを感じるミックスを目指すのであれば、ゲインステージングは気にしておきたいトピックです。
近年は浮動小数点処理のおかげでマスターさえクリップしなければOKと言われる一方、UAD等アナログシミュレート系のプラグインは精度が高いため、入力レベルで音色が良い意味でも悪い意味でも変わります。
クリッピングを逆手に取った方法がサチュレーションなわけですが、それを狙っていないのであれば、ソフト音源の出力やプラグインの入出力レベルが赤くならない程度を心がけるのがベターだと思います。
またお気軽にご質問ください。
今回のキャンペーンは、2026/3/2 17:00までで、Superior Drummer3本体の値下げというより「SDXを1本無料で選べる」タイプですね。
新規で購入されるのであれば、Superior Drummer3は拡張音源ありきなところがありますので、無料枠は、基本セールに出にくいSDXを選ぶとお得でしょう。私はまずSDX - STORIESを選ぶのが無難かなと思います。音作り済みのプリセットも多く、最初から曲で使える音が多いのでおすすめです。
すでにSDXを何本かお持ちなら、40%OFF枠で気になるジャンルを1つ足すのも良いと思います。個人的にはSDX - INDIEPENDENTあたりは気になりますね。
またお気軽にご質問ください。
もしくは、何か専門的な練習をした方が良いでしょうか?
私は「ディグリーで聞こえる」感覚は作れると思います。耳コピを続けるだけでも育ちますが、効率を上げるなら「自分で音を出す」練習を混ぜるのが近道です。聴くだけより身に付く感覚が得られやすいです。
個人的におすすめは、ギター等で毎回きちんとチューニングすることです。合っている/ズレているの違いが分かり始めると、相対音感の土台ができてくるでしょう。
あとは音程を歌って確認するのも良いかもしれません。短2度と長2度、完全4度と増4度などを「声で再現」できると、ディグリー感が強くなります。ゲーム感覚で音感を鍛えるというコンセプトで作られた無料アプリもOKです。
またお気軽にご相談ください。
さすがに効率が良くないと思い、楽器から逃げてましたが、今年は鍵盤入力で一曲作り上げようと思っています。
そこで、何かコツだったり、ここから始めた方が良いなど、アドバイスはありますでしょうか。
キーCだけならダイアトニックコードの展開系まで辛うじて抑えられるぐらいで、バッキングはできません。
実際、DTM向けのキーボードレッスンではビートルズの簡単な弾き語り譜面を使い、C・F・G・Amの4つを譜面通り鍵盤で押さえるところから始めることが多いです。このⅠ度・Ⅳ度・Ⅴ度・Ⅵ度の和音とそれぞれの転回形だけで、最低限の作曲は可能です。
そこから先の複雑なコードやバッキングは、打ち込みと理論で賄う作戦が良いかなと個人的に思っています。
ただ、キーボードの完全な独学は運指や構え方が自己流になり、時間がただ溶けていきやすいと思います。個人的には、最初の3ヶ月だけでもお近くのピアノ教室などで基本フォームを誰かに見てもらい、その後に自分で広げていく流れが効率的かなと思います。
またお気軽にご質問ください。
ブラス音源は大きく2つの種類に分かれています。SWAM Solo Brass Bundleなどの物理モデリング系と、私が使っているCHRIS HEIN HORNSなどのサンプリング系です。
物理モデリング音源(仕組みを数式で再現する方式)は、容量が軽く表情もつけやすい点が魅力で、まずソロを主役にしたいなら選びやすいです。一方でアタックが穏やかなので、ポップスでよくある「バシッ」としたスタッカート(短く切る演奏)は得意ではありません。
明るいホーンセクションを優先したいならサンプリング系の音源がおすすめで、個人的には最初に購入するならサンプリング系音源かなと思います。
KOMPLETEシリーズにはSession Hornsもありますので、そちらは手軽な音源としてぜひお試しいただきたいなと思います。こちらはサンプリング系音源です。
またお気軽にご質問ください。
とうとう出ましたね。個人的にクワイヤ音源って結局思った通り歌わせるのに難儀でSynth Vを知ってしまうと「なんであのようにならないんだろう」って思っていました。アンサンブルシリーズは価格が少し高めですが、デモの完成度を見ると価値は感じやすいと思います。
教室にお越しの皆様の傾向から察するに、個人的にはアンサンブル系のVol.3が一番ハマりやすい気がします。まずは体験版やデモを基準に、実際に自分の曲で使う場面が想像できるかで判断すると失敗が減ると思います。
またお気軽にご質問ください。
私は音色とフレーズを分けて聴くことが多いです。特にドラムとベースのパターンはジャンルのリズム感を決めるので、ここを掴むと元ネタの方向性が見えやすくなります。四つ打ちならダンス系、跳ねるベースならファンク寄り、という具合です。
コード楽器や上モノはアレンジの個性が強く出ます。Aメロはロックっぽいけど、サビはハウス寄り、間奏はクラシック風、というカオスさはJ-Popでよく起きます。私はセクションごとに役割を切り分けて考えることが多いです。
もう一歩踏み込むなら、ある曲を起点に影響元を辿る聴き方が役に立ちます。月並みな表現ですが、今も昔も「良い音楽をたくさん聴くと良い」と言われます。
これをもう少し噛み砕くと、今の音楽は過去のリスペクトでできているので、流行曲から一世代前、そのまた前へと遡ると、ジャンルの輪郭が自然と掴めてくると思います。そんなことに「本気のシンセ講座」は向き合ってみた講座ですので、宣伝で恐縮ですがシンセにご興味があればぜひ。
またお気軽にご質問ください。
こういった曲はなんというジャンルなのでしょうか?
特にピアノに関してなのですが、この曲に近い参考フレーズやMIDIパックを探しており、ジャンルが分かれば探すヒントになるかな?と思い、質問させていただきました。
ピアノだけを見ると、サビはハウス系のリズム感に乗ったピアノリフで、いわゆる「House Piano」に近い方向性です。
ただ、コード感はしっかりマイナーで、ところどころにクラシックやラテンっぽいフレーズが混ざります。個人的には、ショパンの革命のエチュードやリストの超絶技巧練習曲のような速い駆け上がりを現代ポップスに落とし込んだ発想に近いかなと思います。
もしピアノのフレーズ作りを研究したい場合、IMSLP( https://imslp.org/ ) でクラシック譜面を見ながら、マイナー調の速弾きパターンを抜き出してアレンジに転用するやり方も参考になるかもしれません。
またお気軽にご質問ください。
やり方教えて頂けないでしょうか?
Logic Proは付属音源やApple Loopsが豊富なので、最近は制作を助ける機能も増えてきていますよね。
SSDに保存されているソフト音源の読み込み方法というのは、すみません、サードパーティのものなのか、Logic Pro付属のものなのか、操作方法のご質問なのか、設定系のご質問なのかがわからず、正確なご回答が難しいので、改めて詳細を教えていただければ幸いです。
例えば、〇〇をしようとしていてソフト音源が読み込めないとか、具体的になんのソフト音源を読み込もうとしているのか、ソフト音源は立ち上がるが音色が選べないまたは音が出ないですとか、お手数ですがもう少し教えていただけると、より具体的にご回答できるかもしれません。
「Logic Proに乗り換えた」「SSD」「ソフト音源」とキーワードを入れておいてくだされば同じ方なのかな?と思って回答できますので、またお気軽にご質問ください。
今は1本は左右に全開もう1本はその半分くらいみたいな感じでやってます
ヘビメタ/ハードロック系なら、2本は左右に振るのが基本になります。左右に分けると、同じフレーズでも厚みが出やすいです。
ただ、L100/R100(LogicだとL64/R63)まで振り切ると、完全に左右分離になりやすいです。個人的には好みではなく、L90/R90くらいにすることが多いです。
私は基準として、ギターのようにリズムが細かい楽器は左右に振る前提で考えています。迷ったらL80/R80から試すと良いかもしれません。
一方で、3ピースっぽい一体感を出したい曲や、左右に分けると違和感が出るロックは、L60/R60くらいに寄せることも多いです。さらにセンター寄りも可能ですが、ボーカルと帯域が被りやすいので、EQやコンプ、ディエッサーなどの調整は丁寧にする必要があると思います。
またお気軽にご質問ください。
エレピはピアノと同じく、ハンマーで金属の棒や板を叩いて音を出します。ちなみにピアノは弦(ピアノ線)を叩く仕組みです。
一方でエレピ風シンセは、オシレーターの波形を加工して作るので、発音の構造がそもそも違います。
最近はチルやLo-Fiで、本物より少し電子音感がありつつ、温かいエレピ風のシンセ音色をあえて使うことも多いです。滲みにくくて、クリアに抜けるのが特徴です。
またお気軽にご質問ください。
鍵盤が弾けない状態でエレピっぽい伴奏を作る用途なら、EZkeys 2は評判が良さそうです。打ち込みだけだと出しづらい、弾き方のニュアンスを作りやすいみたいです。
ただ、エレピ目的で満足度を上げたい場合は、本体だけで完結せず、Rhodes系の拡張(Soul Roads EKXなど)も視野に入れると選択肢が広がると思います。同社のSuperior Drummer3もそうですが、拡張パックに依存しやすいタイプの音源です。
買う前に、収録フレーズ(演奏パターン)が自分のジャンルに合うかだけ確認してみると、失敗しにくいと思います。なお、私自身は購入前提で深く追ってはいないのですが、未経験者の伴奏作り用途では好評という印象があります。
またお気軽にご質問ください。
率直に言うと、1タム1フロアのセットでは大きく回すフィルを無理に再現するより、この構成で組みやすい形に発想を寄せるほうが自然かなと思います。UKロック系のようにスネア中心で細かくつないでいく方向が生きやすく、ハイハットを絡めた小技も扱いやすい感じがあります。
具体的にはスネアとタムを交互に置きながらキックで動きを補ったり、最後の1拍だけタムに落として変化を作る方法も良いかもしれません。少ないタムでも見せ方を工夫すれば十分に幅は広がると思います。
またお気軽にご質問ください。
まず頭に浮かんだのは、静かなBGMらしさを出したい場合はコードを大きく動かさず、ペースを抑える形が向いているかなと思います。ベース音を固定するペダルトーンを使うと、曲が進みすぎず落ち着いた雰囲気になりやすい気がします。
これはポリコードの考え方で、例えばベースをEのままにしてEmやAmを重ねると控えめな変化になります。Emを土台にしつつAm/Eのような形を短く挟むと、留まりながら少し動く感じが作れると思います。まずは近い構成音を持つコードから試すと進めやすいと思います。
またお気軽にご質問ください。
ボカロPとしてどのくらいの制作ペースや戦略を立てれば、現実的にその目標へ近づけるでしょうか?
まず頭に浮かんだのは、無理のない範囲で少しずつ制作ペースを広げていく形が続けやすいという点かなと思います。
最初は3か月に1曲を目安に公開までの流れに慣れて、余裕が出てきたら2か月に1曲へ進めると積み上げやすい気がします。流行の音作りを軽く取り入れつつ、得意分野の少し外側に触れると作風にも広がりが出ると思います。
継続と微調整が副収益へ向かう道のりを支えてくれると思いますので、またお気軽にご質問ください。
せっかく転調がうまくいっても、その後元の調に戻すときに不自然になることが多いです。(1サビで転調して2Aで戻るなど)
同じ転調をしている既存曲などを参考にしたり、共通する音階をペダルトーンにしたりしても、自分の曲に当てはめるとメロディラインなどとの辻褄が合わなかったりして、結局は
転調前と後のVsus4 Vを無理やり繋げたりしています。
伊勢先生が転調から元の調に戻す際の考え方などがあれば教授いただきたいです。
これ、いくつか考え方があって、まず「2A頭が段差っぽくなる」のは悪くない場合が多いです。2Aは1番で聴かせたものを、もう一度出す場面です。構成上は必要でも、聴き手は新鮮味が薄いので、意図的な違和感がフックになることがあります。
Vsus4→Vで戻すのは、教科書的には大正解です。ただ、そこまで丁寧に転調を説明するのが、曲として良いかは毎回考えどころです。
不自然さが「違和感」なのか「魅力」なのかを先に判断して、完全な違和感になりそうなら、Vsus4→Vで繋ぐのは全く否定されないと思います。
またお気軽にご質問ください。
ボーカルが少し細く聞こえる部分があり、厚みやまとまりをどう出すべきか悩んでいます。
ダブリング・ハモリ無し・3度ハモリ・オクターブと3度の組み合わせなど、いくつかの案を試しているのですが、どの方向性が自然に仕上がりやすいのか判断がつきません。
歌全体をうまく聴かせたい場合、一般的にはどの方法が相性が良いのでしょうか?
まず頭に浮かんだのは、ボーカルの細さや不安定さが気になるときはダブリングを中心に組む形が扱いやすいという点かなと思います。
厚みが出ることで音程の揺れが前に出にくくなり、全体も落ち着きやすい気がします。反対にハモリ無しは歌そのものの強さが必要で、不安定さが見えやすいことがあります。3度ハモリは主旋律を穏やかに支えながら広がりを作れると思います。
まずはダブリングを土台にしつつ、必要に応じて重ねる形が取り組みやすいと思います。またお気軽にご質問ください。
特にギターに対して難しさを感じており、シンプルなバンド編成でも、モコモコ感が出てしまいます。
歪ませすぎない、ハイポジション目で弾く、音量を小さめに入れる、コンプで余韻を薄める、などは意識しています。
また、ストリングス、ピアノ、ブラスなど、本格的に音が増えると、どれも広い音域を持つ楽器ですから、
アレンジの段階で、すでに、被ってしまうことが多いです。
まず押さえたいのは、モコモコの正体が「250〜400Hzに音が集まりすぎる」ことかなと思います。楽器が増えるほど、楽譜上は同じ音域が重なるのが自然です。なので、重なり自体をゼロにするより、物理的に整理する発想が収まりやすいと思います。
最初にパン(左右の位置)を見直してみてください。中央に集まりすぎると濁りやすいです。次に音量です。小さい音は大きい音に隠れます。これをマスキング(聞こえにくくなる現象)と呼びます。
最後にEQ(帯域の調整)とコンプ(音量をならす効果)です。各楽器で250〜400Hzを必要量だけ整理できているか、順番にチェックすると試しやすいと思います。
またお気軽にご質問ください。
まず頭に浮かんだのは、この曲は本来かなり離れたキーへ移っているのに、それをほとんど感じさせない作りになっているという点かなと思います。サビ前のB7→Cは、Eでは♭VI、GではⅣとして振る舞うため、弱い着地を利用しながら自然にGへ寄せていく感じがあります。この部分の考え方を取り入れると、あなたの曲でも“ぬるり”とした転調が作りやすいと思います。
実際に採用するときは、サビ前に「Ⅴ→♭VI」のような強く解決しない進行を置き、そのまま流れを切らずに転調先に入る形が使いやすいです。戻すときはF→B7のように両方のキーに接続しやすい曖昧なコードを挟むと自然につながります。
メロディーも調を決めつける音を避けると転調感が薄まります。和声・アレンジ・旋律を少しずつ曖昧にすることで、Hello, Again のような滑らかな転調に近づくと思います。またお気軽にご質問ください。