みんなのQ&A
これまでに寄せられた質問と回答。
制作のヒントがここにあります。
個人的にはリズム先の方が作りやすいと思います。もう少し丁寧に言うと、仮歌詞を先に作るやり方です。
言葉には自然なリズムがあります。そこに合わせて音程を乗せると、メロディーが浮かびやすかったりします。昔の歌づくりが「歌詞→メロディ」だったのも、この理由です。
もちろん作り方は色々です。サウンド重視の作り方もありますし、インスト曲なら先に音域を決める方がスムーズです。歌モノなら仮歌詞先、インスト寄りなら音域先を試すと良いかもしれません。
またお気軽にご質問ください。
まず頭に浮かんだのは、静かなBGMらしさを出したい場合はコードを大きく動かさず、ペースを抑える形が向いているかなと思います。ベース音を固定するペダルトーンを使うと、曲が進みすぎず落ち着いた雰囲気になりやすい気がします。
これはポリコードの考え方で、例えばベースをEのままにしてEmやAmを重ねると控えめな変化になります。Emを土台にしつつAm/Eのような形を短く挟むと、留まりながら少し動く感じが作れると思います。まずは近い構成音を持つコードから試すと進めやすいと思います。
またお気軽にご質問ください。
せっかく転調がうまくいっても、その後元の調に戻すときに不自然になることが多いです。(1サビで転調して2Aで戻るなど)
同じ転調をしている既存曲などを参考にしたり、共通する音階をペダルトーンにしたりしても、自分の曲に当てはめるとメロディラインなどとの辻褄が合わなかったりして、結局は
転調前と後のVsus4 Vを無理やり繋げたりしています。
伊勢先生が転調から元の調に戻す際の考え方などがあれば教授いただきたいです。
これ、いくつか考え方があって、まず「2A頭が段差っぽくなる」のは悪くない場合が多いです。2Aは1番で聴かせたものを、もう一度出す場面です。構成上は必要でも、聴き手は新鮮味が薄いので、意図的な違和感がフックになることがあります。
Vsus4→Vで戻すのは、教科書的には大正解です。ただ、そこまで丁寧に転調を説明するのが、曲として良いかは毎回考えどころです。
不自然さが「違和感」なのか「魅力」なのかを先に判断して、完全な違和感になりそうなら、Vsus4→Vで繋ぐのは全く否定されないと思います。
またお気軽にご質問ください。
まず頭に浮かんだのは、この曲は本来かなり離れたキーへ移っているのに、それをほとんど感じさせない作りになっているという点かなと思います。サビ前のB7→Cは、Eでは♭VI、GではⅣとして振る舞うため、弱い着地を利用しながら自然にGへ寄せていく感じがあります。この部分の考え方を取り入れると、あなたの曲でも“ぬるり”とした転調が作りやすいと思います。
実際に採用するときは、サビ前に「Ⅴ→♭VI」のような強く解決しない進行を置き、そのまま流れを切らずに転調先に入る形が使いやすいです。戻すときはF→B7のように両方のキーに接続しやすい曖昧なコードを挟むと自然につながります。
メロディーも調を決めつける音を避けると転調感が薄まります。和声・アレンジ・旋律を少しずつ曖昧にすることで、Hello, Again のような滑らかな転調に近づくと思います。またお気軽にご質問ください。
D7とF#dim7、それぞれ使えるスケールが違うんですか?
率直に言うと、D7とF♯dim7を別々のスケールで考える必要はなく、1つにまとめる形が扱いやすいと思います。F♯dim7はD7の♭9を含む代理和音として働くため、流れを分けないほうが自然に聞こえる気がします。
実践ではDオルタードスケール(CメロディックマイナーをDから読む形)が取り入れやすく、♭9や♯9、♭13も無理なく使えます。落ち着いた雰囲気を狙うならDハーモニックマイナーP5ビロウも合うと思います。どちらも2つの和音にそのまま当てはめられるので安心です。
またお気軽にご質問ください。
C、Am、といったキーでできるだけ黒鍵を使わず白鍵で曲を作り後で移調するのはありでしょうか?
その進め方でも大丈夫だと思います。白鍵中心で作って、あとで移調するやり方は実際にあります。
音大時代の同級生も、出会った頃はいつもKey:Cで作っていました。その後もプロとして活動していて、やり方自体は問題ないと思いますね。
なお、音感には固定ド(ド=Cで感じる)と移動ド(ド=主音で感じる)の違いがあります。移動ド寄りの方は、C基準で入力してからトランスポーズ(移調)で動かす方が作りやすいことが多い気がします。
ただ、C/Amはギターやベース、男女ボーカルに合わないこともあります。なので、移調後はメロディーの最高音と最低音、ベースの低さを確認すると収まりやすいと思います。
またお気軽にご質問ください。
ある程度勉強し、導出の過程、理屈などがわかってきましたが、
①コードトーンの半音上はアヴォイドで、それ以外はテンションとして使用可能。
②モーダルインターチェンジなどの、借用元となるスケール。
が、わかっていれば、いらないのではと思いました。
もし、作曲上必要なのであれば、スケール練習を繰り返し、定着させる必要があるのでしょうか。
率直に言うと、コードスケール理論は「このコードの上で使える音の候補を、早く決めるための理論」と捉えるのが近いと思います。コードトーンとテンションの整理ができているなら、作曲では必須とまでは言いにくいです。
正直なところ、巷のポップスを作る範囲なら、転調の方向を追えるだけでも成立しやすいと思います。むしろ混乱しやすい理論なので、積極的に推したい内容ではない、という感じがあります。
練習も「スケール暗記」より、今どのキーに寄っているかをコードワークから掴む方が先に来るかもしれません。そこでメジャースケールと、マイナースケール3種を選べるようにして、必要な場面だけテンションを足すと広がりやすいと思います。アドリブや濃い借用を狙う時に、コードスケールが助けになることがあります。
またお気軽にご質問ください。
アニソンでよく出てくるおすすめのコードってありますか?
アニソンでも使われるイメージがあり、少し派手になったり不思議な雰囲気が出るコードとして知られているのが、ブラックアダーコードです。曲の終わりやキメで「えっ?」と思わせる強い違和感とインパクトを出せる特殊な響きです。
実践では「ベース音+その全音上のオーギュメント(三和音の5度を半音上げたコード)」と覚えるのが分かりやすいです。例えばベースがCなら、右手にDaug(レ・ファ♯・ラ♯)を重ねて Daug/C とします。
全音音階的な浮遊感と濁った緊張が同時に生まれるのが特徴で、曲をわざと不安定に終わらせたい場面や、ブレイクの一撃として使うと効果的です。まずは好きなキーで鳴らして、この独特の響きを試してみてください。
まず頭に浮かんだのは、メロディー作りは「理論」と「感覚」を同時に少しずつ育てると進みやすいという点かなと思います。片方だけに寄ると詰まりやすいので、行き来しながら試すのが負担が少ないです。
理論で進める場合は、まずコードトーン(和音の中心になる音)を軸にすると外しにくくなります。テンションやアボイドなどもありますが、最初は「安全に置ける音」を覚えるだけで十分です。
感覚で進める場合は、いきなり鼻歌より、短い仮歌詞を作って口ずさむ形が扱いやすい気がします。もし歌うことに抵抗がなければ、好きな曲を幅広く歌えるようにしておくと、自然にメロディーの引き出しが増えていきます。
理論と感覚の両面が時間とともに混ざり、自分らしいフレーズが出やすくなるので、焦らず少しずつ積み重ねてみてください。
またお気軽にご質問ください。